あれは、激しく雨が降る夏の夜だった。
私はメコンデルタへ向かうルート60を走っていたんだ。
その前の会合では、旧友のデニール婦人と言い争いになり、酷くハートブレイクな気分だった。
車のラジオでは、ある庭師にまつわるトラディショナルがかかっていて、その明るい歌声は、憂鬱で孤独なはずのドライブを少し陽気なものにした。
その時だった。
突如、私の目前に大きなオレンジ色の光が現れたんだ!
私は慌ててハンドルを切り、路肩へ車を止め外へ出た。
その後、その大きな光は私を包み込み…。
そこからの記憶が断片的なのだが、何故か私は宇宙船の中でベッドに横たわり、歯を食いしばりながら、持っていた白タオルを握りしめていた…。
あの白タオルは、200匁の平地付きだったのだろうか…。
総パイルではなかったような…。
記憶が…。
以上、パイル刑事でした。
じゃね、パイルアゲイン。