シャイン・ア・ライト~パイルを照らせ~(後編)

パイル刑事 タオル

(前回のつづき)

記憶は大きく4種類に分類されるという。
中でも強烈なインパクトを残した事象は、覚えずとも忘れることはない。

宇宙船から脱出した時、私の体はボロボロにほつれていた。
まるで手ぬぐいの生地端のように…。

手ぬぐいであれば、ほつれは止まるのだが、パイルの私はそうはいかない。

私は、ほつれを押さえ、途切れた記憶を繋ぎ合わせる。

宇宙船の中で一体何が起こったのか…
あの時、見た人影…。あのスパニッシュアイズ…。

そうあれは確かに、デニール婦人だった!

彼女が以前から唱えていたパイル改造計画、ポリエステルと綿のハイブリッド、
狂暴な夢、神の背に巣くう悪魔、午睡の団地妻、そのターゲットが私だったとは!

画して、きゃつらの計画は暴走に終わり、そして今、未知なるシヴィルウォーが始まる。

終わりは始まり、出口は入口なのだ。

私は最後の煙草に火をつけ、静かにプライドを吐きだした。
(一部完)

以上お疲れさまでした。パイルアゲイン。

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